特定非営利活動法人 西成後見の会
Ⅰ 事業期間
2006年4月1日~2007年3月31日
Ⅱ 事業の成果
法人設立2年目である2006年度は、「後見人、保佐人、補助人及び任意後見人事業(後見人等事業)」「成年後見制度の利用を支援する事業(利用支援事業)」「成年後見制度等に関する啓発事業」を継続し、とくに後見人等事業については、これまでの受任件数(3件)と同数の3件を新たに受任し、合計6件となった。啓発事業については、新たにリーフレットの作成に取り組み、大いに活用された。セミナー開催については後段の「成年後見制度を活用した包括的権利擁護事業」で集約して実施した。
今年度、定款変更により新たに「法人成年後見人等事業」「後見監督人等事業」を位置づけた。「法人成年後見人等事業」については、利用支援事業を通じて関わった方について法人として後見人候補となったが認められず、会員の個人後見となった。しかし、新規で家庭裁判所より後見人推薦依頼のあった件についても、再び法人としての後見にチャレンジしており、具体的に進みつつある。このような取り組みの積み重ねを今後も続けていくことにより、来年度には実現するものと期待される。「後見監督人等事業」については、これからの取り組みとなる。
また、独立行政法人福祉医療機構の助成を得て、「成年後見制度を活用した包括的権利擁護事業」に取り組んだ。毎月1回の実行委員会(全12回)を土台として、「アドボカシート」の作成、3次にわたる「法人後見基礎調査」の実施、3回シリーズの「成年後見入門セミナー」の開催、後見人養成プログラムとしての「成年後見ステップアップセミナー」(全12回)を開催し、これらをすべて報告書としてまとめることができた。実行委員会は、本会の定例会として定着し、その他の取り組みも、来年度以降の本会の活動基盤となるものばかりであり、さらなる実践・普及へつなげていきたい。
Ⅲ 事業の実施状況
1 特定非営利活動に係る事業
(1)事業名 後見人、保佐人、補助人及び任意後見人事業
【内 容】 会員が後見人等となって、成年後見制度に基づく財産管理及び身上監護を行った。
【実施場所】 主に大阪市内
【実施日時】 年間通じて
【事業の対象者】 被後見人、被保佐人及び被補助人
(2)事業名 後見監督人等事業
【内容】 監督人の受任に向けて検討し、ケースがあれば受任を行う(実績なし)。
【実施場所】 大阪市内
【実施日時】 年間通じて
【事業の対象者】 主に西成区内の監督人を必要としている人
(3)事業名 法人成年後見人等事業
【内容】 法人後見受任に関わる事務・調整全般を行った。また、法人後見準備会を開催した。
【実施場所】 大阪市内
【実施日時】 調整全般は年間を通じて行った。
(4)事業名 成年後見制度の利用を支援する事業
【内容】 成年後見制度の利用を必要としている方について、
必要な審判請求手続きの支援を行った。
【実施場所】 大阪市内
【実施日時】 年間通じて
(5)事業名 成年後見制度等に関する啓発事業
【事業名】 リーフレットの作成と配布
【内容】 成年後見制度および会活動を啓発・広報するリーフレットを作成し、区民祭り等で配布した
【実施場所】 主に大阪市内
【事業の対象者】 成年後見制度等に関心のある個人および団体
【印刷部数】 1000部
★事業名 成年後見制度を活用した包括的権利擁護事業<福祉医療機構特別分助成事業>
アドボカシートの作成のための研究会の開催
アドボカシートを200部作成。
法人後見に関するアンケート実施
実施時期:第1次調査 5~6月 232か所対象
第2次調査 7月 107か所対象
第3次調査 10月~12月 計15か所(旅費対象)
一般市民を対象とした成年後見制度啓発事業「成年後見入門セミナー」の開催
研修内容:第1回「だれでもわかる成年後見制度!」
第2回「自分のエンディングは自分で描く!」
第3回「認知症の方の声から学ぶ」
後見人養成プログラムの実施「成年後見ステップアップセミナー」の開催
研修内容:第1回「成年後見制度の可能性~積極的権利擁護の実現に向けて~」
第2回「成年後見人の実務」
第3回「家裁からみた成年後見制度の現状」
第4回「後見活動の実際を知る」
第5回「消費者問題の実態」
第6回「西成を知る~歴史や福祉課題~」
第7回「市長申立てと西成区の現状」
第8回「今後に向けて」